吉祥寺の飲食店「チキンレッグ」での団体交渉の報告

 ブラックバイトユニオンでは、アルバイトに関するトラブルを抱える学生が集まり、その問題の解決をするべく活動しています。今回、飲食店で働く2人の組合員と共に団体交渉によって、未払い賃金の請求などをしましたので、その報告をさせていただきます。

 都内の短期大学1年生のAさんとBさんは、昨年10月から吉祥寺駅前の飲食店「チキンレッグ」で働き始めましたが、働いている中でいくつかトラブルが発生しました。

①求人と実態とのズレ
 ネットの求人サイトには時給1000円と書かれており、アルバイトはみな時給1000円で働いていると思っていましたが、実際に給料明細を見ると時給900円で働かされていました。おかしいと思った2人が店長にこのことを聞いたところ、店長は「研修期間は時給900円だよ。言ったでしょう。」と言ってきました。しかし2人は研修期間があるなんて聞いたことがないし、そのような契約もかわした覚えがない。そもそも店から契約書も渡されていないという状況でした。
 法律上、バイトであっても賃金や雇用期間を定めた労働契約書を書面で交わすことが義務づけられています。また、何の説明もなく研修期間を設けたり、求人より時給を下げたりすることは当然違法です。

②「早上がり」、急にシフトが消える
 「チキンレッグ」では、客が少ないときに「早上がり」として予定より早く帰らされたり、1週間前や前日の急なシフトの変更で働けなかった時間が発生したりしても、その分の手当は一切ありませんでした。
 このように、会社の都合で働く時間が短くなった場合、その時間会社は賃金の6割以上の手当(休業補償)を支払わなければなりません

③他店舗へのヘルプの移動時間が払われない
 また、この店では勤務当日、店に到着してから急に3駅離れた系列店舗への「ヘルプ」を頼まれることがよくあったのですが、その移動した時間分の給料は払われていませんでした。
 会社の命令の下、出勤後に移動している訳ですから、法律上その時間には賃金が発生することとなります。

 こうした問題を受けて、2月6日(金)ブラックバイトユニオンは、被害にあった2人と一緒に、店舗に行き団体交渉を行いました。
 上記の3点について交渉した結果、こちらが主張した全額の約5万円を2人は受け取ることができました。

 ユニオンに相談してきた当初は、働いていた店に対してこのような主張をすることに不安があったAさんとBさんでしたが、団体交渉の後は、学生のアルバイトでもユニオンを使えばこれだけのことができるのだということに、驚きを覚えていたようでした。またこうした経験は、今後社会人になったあとでも自分にとって役に立つと語っていました。

 ブラックバイトユニオンでは、学生アルバイトが抱えるさまざまなトラブルの解決をサポートします。そして、学生が労働問題に直面したときに泣き寝入りせずにすむような環境をつくっていきたいと思います。

 今回のように「早上がり」や「急なシフトの変更」によって、予定よりも給料が低くなっている学生は多いのではないでしょうか。そのような方は是非お気軽にユニオンへご相談ください。解決までサポートをします!


○お問い合わせ
ブラックバイトユニオンへの相談は下記連絡先まで。
TEL:03-6804-7245
MAIL:info@blackarbeit-union.com


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私たちブラックバイトユニオンは、近年様々な背景のもとで広がりつつある「ブラックバイト」によって学生生活が脅かされることのない社会を目指して活動する団体です。電話とメールで相談を受け付けているので、学生の方は是非お気軽にご相談ください。
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